白ロムコラム

次世代高コスパSIMフリー機 Zenfone2とhonor6 plus比較 どちらが買い?

このブログでは4月頃からずっとZenfone2を推してきましたが、お次は楽天モバイルが6月から専売し始めるHuawei製 honor6 plusが気になってきてます。
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この2機種(左:honor6 Plus, 右:ZenFone2)は価格帯がすごく近い(というか32GB版の国内価格は同一)ですから、これから入手を考えるなら一度は比較しておくべき端末ですよね。

ってことで、ガッツリと比べてみましょう。まずは主なスペックを一覧にしてみました。Zenfone2には国内・海外版でたくさんモデルがあるのですが、ここではZE551ML 32BK4Sなどの型番で売られているRAM 4GB/ROM 32GB版をチョイスしています。
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おもなスペック数値は「楽天モバイル 」より。ベンチのスコアは条件によって幅があるので目安です。

スペックは似ているような、似ていないような。ざっくり言ってしまうとどちらも「大きな5.5インチFHDスマホで、大容量RAM・バッテリー・高性能CPU搭載のSIMフリー機種」とまとめられますが、気になる違いもあります。

では表の上から順番に考えていきましょう。

<機種名>
まずは・・・シリーズ名? Zenfone2は「第二世代のZenfone」ってわけではありません。国内で流行ったのはZenfone5でしたが、Zenfone6やZenfone4というモデルも海外では発売されています。

さらにZenfone2には5.5インチモデルの他、5インチのZE500CLというモデルもあったり、バリエーションはいっぱいあります。カラーバリエーションを入れると何十台とあるはず(国内版として売られているのは3モデル×4カラーの12種類です)。

honor6 plusの方は、、、説明不要ですよね(苦笑)ここは突っ込まず笑って済ませるのがオトナの対応というものです。

<販売価格>
次は日本モデルの価格の検討です。

Zenfone2の国内公式ショップ価格は税抜45800円です。ASUS公式(ASUS ZenFone Shop)では現在IIJmioのSIMをセット販売しています。この他MVNOを扱うサービス各種、家電量販店などでも普通に売っています。

一方、honor6 plusは楽天モバイルおよび楽天モバイルの運営する楽天ショップ「Vモール」だけで扱われます(グローバル版については後述します)。スマホ単品でも買えますが、基本は楽天モバイルとセットで買ってね、という戦略です。 楽天モバイルがセット販売するバージョンでは4750円(他キャリア違約金の半額負担という名目)キャッシュバックと純正のレザースマホカバープレゼントがあります(6月22日まで)。

以上を比較するとZenfone2をIIJmioで使うなら初期手数料の3000円相当が価格に含まれていると考えることが可能です。honor 6 plusの場合は初期手数料3000円を超える4750円分のCB+2~3千円くらいはしそうなカバーが貰えるので、「実質価格としてはhonor 6 plusセットがお得に見える」って感じです。とは言え、正直微々たる差なので、この点だけでhonor6が有利とは言いがたいですね。

<最安値価格>
次は安く買うための他の入手方法として、グローバル版を手に入れることを考えてみましょう。

上記でhonor6 plusは楽天モバイル専売と書きましたが、それはあくまで日本モデルの話です。技適マークの問題や対応周波数についても気をつけないといけないのですが、まぁそこはひとまず「ドコモ系SIMならたぶん使えるだろう」程度で留めておき、価格面だけをチェックします(対応バンドについても調べましたので、そこが気になる方は【こちらをクリック】してみて下さい。たぶん下の方へジャンプします。しなかったらスクロールしてください)。

海外版のZenfone2は「エクスパンシス」でもうずいぶん値下げされて33,550円(送料・税別、価格は円相場により毎日変動)で買えます。日本版より1万円くらい安くなりました。

しかし逆に、honor6 plusでは海外価格の方が高いのです。

海外では32GBモデルと16GBモデルが発売されているので気をつけて欲しいのですが、16GBモデルでも5万円前後、日本で発売予定の32GBモデルは6万円近いですね(海外のオークション・通販価格)。日本の価格が優遇されているので、honor6 plusを海外から買うメリットはその販売地域の専用モデルを使いたい場合を除いては皆無でしょう。

ということで、値段を重視したいならZenfone2のグローバル版vs.honor6 Plusの日本版という対決になりますが、Zenfone2のグローバル版になるとSIMパッケージは付いてきませんし、日本でのサポートが受けられない可能性があるので価格面以外での差が多少生まれます。単純な出費の安さならZenfone2にやや分があります。

<システム>
続いてOSです。

Zenfone2は最新のAndroid5.0、honorは4.4.4を採用いています。実用上はそんなに違いがあるわけではないと思いますが、これからのスタンダードと言う意味では5.0以上にしてほしかったですねぇ。

Android5.0では低スペックでもスムーズに動く、インターフェイスのデザイン変更も結構行われているのですが、honorの4.4でも一般利用の範囲では問題はないでしょう。実際日本のスマホでは2014年内モデルのほとんどが4.4止まりでしょうし。OSにこだわりがある方はZenfone2の方が将来のアップデートに対しても期待は出来るかもです。

<スマホ性能>
CPUとベンチスコアについてですが、このスコアは書いておいてアレですが、この程度の差なら正直あまり参考にはなりません。処理性能については「どっちも高性能」くらいな目安がせいぜいです。

スコアとして4万超というのは2014年モデルの春・夏以降くらいに発売された国内の一般的なスマートフォンであればどの機種でもクリアしてくるレベルであり、なおかつ一般的なハイエンドモデルでも4万台でもあるのです(今は5万前後までいく機種も多いです)。

一部の安いスマホを除けば、今はQualcomm Snapdragonの800台(800とか801)のCPUを搭載した機種が多く、これらが2.2-2.5GHz位のクアッドコアが主流です。そのCPUを搭載したモデルでAntutuのスコアは4万を超えてきます。

これが2015年の夏モデルであるSnapdragon 810「64bit,オクタコア」というチップの種類になってくるともう一段上のレベルのようですが、バッテリーの消費や発熱に問題があるとも言われており、ただのベンチスコアだけで比較して「オクタコア最高」というのはあまりに乱暴でしょう。

でもそれでは比較にならないので、このAtom Z3580とKirin925を搭載している他の発売済みモデルを探してみると、

Atom 3580 → MeMO Pad 8(auモデル AST21),デル Venue 8 7000, Nokia N1
Kirin 925 → Ascend Mate7

Nokia N1は国内では私は見たことがないのですが、MeMO Pad8はauショップに行けば置いてありますので知名度は高いと思います。Mate7も国内MVNOで多く扱われていますね。機種独自のチューンナップというのも勿論あると思いますが、CPUの評判が気になる方はZenfone2自体の口コミやMate7, AST21の情報を探してみると良いです(AST21のAntutuスコアは35000くらいらしいのですが、Zenfone2はさらに1万ほど上ですので、結構違うのかも)。たぶんCPUに関して不満を感じているユーザーは少ないと思います。

<バッテリー>
ちょっと順番から外れますが、CPUの話のついでにバッテリーの話をば。

Atom Z3580搭載のAST21もZenfone2自体も、CPUの処理で電池消費が大きいのかバッテリーの持ちはイマイチという声が多いようです。

Zenfone2は3000mAhのバッテリーを積んでいますので一昔前のスマホのような消耗を感じるほどでは無いにしても、大きなディスプレイの消費も相まって連続使用すると減りが早いという口コミが多いですね。

電池の大きさはhonorが3600mAhなので二回りほど大きいです。CPUの差もあるのでどちらが実際の電池の持ちが良いのかは発売後で無ければ比較データもありませんが、過度な期待はしないほうが良いのかもしれません。

ちなみに先刻登場したAscend Mate7は4100mAhというタブレットさながらの超絶大容量だったので、電池の持ちに関してはかなり高評価です(笑)

<データ容量>
表の順番に戻って次はストレージ。

ストレージ(ROM)はスマホ本体に保存できるデータの容量ですが、Zenfone2は16GB-64GBまで各種があります(16GBは日本モデルはありません)。honorも楽天モバイルにあるのは32GBモデルですが、グローバルでは16GBもあります。容量は32GBもあれば十分だと私は思いますが、足りないと感じるならmicroSDカードを使えば2機種とも増やせますので、それほど気にする必要はないでしょう。


メモリは(RAM)はZenfone2の最大の特徴ですね!この4GBのRAMを搭載したからこそ「モンスター」と言われているわけです。RAMが大きいほどたくさんのプログラムを同時に・スムーズに動かせるのですが、では4GBも本当に必要なのか?という議論もありますね。

今のスマホの主流は3GBになっています。つまり世の中に出ているアプリのほとんどは3GBあれば動くわけで。「マルチタスク」という意味ではRAMの大きさが重要ですが、これもスマホ固有のシステムとして容量をたくさん使ってしまうような機種では困るわけです。

Zenfone2ではZen UIという独自のインターフェイスを採用しており、これが結構メモリ喰いという話も。honor6Plusがどの程度マルチタスクでも快適に動くのかは触ったことのない私には判りませんが、どちらにせよ3GBあれば現行スマホとしては最高峰には違いなので、特に心配する必要は無さそうです。

<ディスプレイ>
ディスプレイのサイズ・解像度はほぼ同じです。Zenfone2はIPS-NEO液晶、honorはIPS液晶、とだけ書かれているので詳細は不明です。画面の比較は実機を並べてみないことにはなんとも言いがたいのでここでは比較議論はやめておきましょう。Zenfone2のディスプレイが気になる方はもう家電量販店なら大体どこにでもおいてありますので、気の済むまでチェックしましょう。

<デジカメ性能>
カメラはちょっと差別化があります。画素数はZenfone2の13メガピクセルが上ですが、honorのダブルレンズは面白そうです。2つのレンズで焦点を別々に捉え、合成することで一眼レフのような対象物だけにピントをあわせ、背景をぼかすという撮影が可能になると。

むろん8メガ程度の画素数では本物の一眼レフのような高画質な写真が撮れるわけではないでしょうけれど、スマホの画面で楽しむくらいなら十分です。

f値が0.95という別次元の明るさというのも凄いですね。インカメラもhonorは8メガピクセルで高画質なので、カメラ比較ではhonorの方が楽しそうかなと思います(Zenfone2はf値2.0)。

<大きさ>
表の最後は本体のサイズと重さですね。

Zenfone2の背面はカーブを描いた3.9mm-10.9mmという仕様なのに対し、honorはフラットタイプです。honorの方が全体的に僅かにコンパクト。どちらが持ち易いかは微妙なところですが、どちらも5.5インチと大画面なので手の大きな成人男性でも片手でラクラクってわけには行かないと思います。

honorはiPhoneを意識した高級感のあるデザイン・質になっているとのことですので、あとは好み次第。私個人の意見としてはアーク(弓型)タイプもフラットタイプも、どちらでも慣れれば気になりません(笑)それよりも本体素材の指すべり具合の方が気になりますね。サラサラ過ぎても落としそうになるし、安っぽいプラスチック素材だとペタペタして気持ち悪い機種もあります。

カラーについては、ZenFone2がブラック・レッド・シルバー・ゴールド、honorはホワイト・ブラック・ゴールドがあります。

利用可能周波数帯
あとはネットワーク接続の対応バンドも気になります。

honor6 PlusはPE-UL00PE-TL10という2モデルがあり、販売地域・対応周波数が違うので要注意です。
2G bands GSM 900 / 1800 / 1900 - SIM 1 & SIM 2
GSM 850 / 900 / 1800 / 1900 - PE-TL10
3G bands HSDPA 850 / 900 / 1900 / 2100 - PE-UL00
HSDPA 850 / 900 / 1900 / 2100 / TD-SCDMA 1900 / 2000 - PE-TL10
4G bands LTE band 1(2100), 3(1800), 41(2500) - PE-UL00
LTE band 1(2100), 3(1800), 7(2600), 38(2600), 39(1900), 40(2300), 41(2500) - PE-TL10
GSM Arena.comより

楽天のサイトには「B1/3/7/39/38/40/41」とされているので、日本版はTL10ですね。

Band 1,3が使えればドコモでの実利用には問題ないとも言えますが、ドコモが使っているBand19,21は無く、今後のスタンダードになってくると思われるBand 28も無しです。

バンドの対応ではZenfoneが断然有利ですね。
FDD-LTE: (ZenFone2 JP version)
2100MHz(1)/1900MHz(2)/1800MHz(3)/1700/2100MHz(4)/850MHz(5)/800MHz(6)/900MHz(8)/1700MHz(9)/800MHz(18)/800MHz(19)/700MHz(28)

どちらもドコモ系回線で使う分にはちゃんとLTEをつかむと思いますが、ドコモのクアッドバンド(band1,3,19,21の4つのこと)+band28(700MHz)対応なのはZenfone2の特長ですよね。LTEの最高速度に違いが出ているので、MVNOはともかくドコモの本回線で使う場合には実測でも差が出そうです。


<総評>

様々な項目を比較してみましたが、こうしてみるとサイズこそ似ているものの違いもいっぱいありますね。体感できるほどの差なのかどうかは2つを同時に使いでもしない限りわからないところです。

上記のような比較ポイントを見て、「何を自分が重視したいのか」を考えて機種を選ぶことが重要です。honor6 Plusに関してはまだ未知数のところも多いので、国内版の初期レビューが出始めてから買うのもよいでしょう。

2台ともきっとコストパフォーマンスは高いのですが、かと言ってこれまでのMVNO用スマホとして提供されてきた「格安スマホ」よりもワンランク以上高い価格設定になりました。適当に購入してダメなら買い直す、という気軽さで手を出しにくいと感じる場合はとりあえずhonor6 Plusの発売日までは保留のほうが良さ気です。

ファーウェイ?エイスース?何それ状態の方でサポートが不安な方は、国内で使う限りは別にSIMフリーにこだわる必要もありませんので、今なら同じくらいの値段で買えるXperiaZ3の白ロムを買っておけばよいですね。


蛇足かもしれませんが、最後に私ならどちらを選ぶか?という個人的意見を書いて締めくくりましょう。

現時点での情報では、私なら「Zenfone2」優勢です。理由としては「安定して長く使えそう」というのが大きいです。勝手なイメージでしか無いのですが、HuaweiよりはASUSの方がサポートがしっかりしてそう(笑)。

honor6 Plusの方がiPhoneをパクっただけあって質感は高そうですし、あの面白カメラも使ってみたいな~とは思います。5グラムだけですが、やっぱり本体は軽い方がいいですねぇ。

さて、あなたなら、どっち?(懐かしの某料理番組風に)

☆「ASUS ZenFone Shop」(ASUS公式, IIJmioのSIMが付いてくる)
☆「楽天 Vモール(VMALL)」(honor 6 Plus単体で買える)
☆「楽天モバイル」(楽天モバイルのSIMとhonor6Plusのセットが買える。Vモールとは割引方法・額が違う)
☆「エクスパンシスicon」(輸入版Zenfone2が買える)
Commented by ももも at 2015-06-02 12:19 x
Zenfone2
実機見ましたが第一印象が「重い厚い」でした。

なにげに価格COMを見た時
スマホ満足度ランキングでMate7がiPhone6Plusを
いつの間にか抜いてて笑いました。
持ち歩くものである以上やはりバッテリー持ちが何にもまさる利点なんだと感じます。

もう既にスマホはスナドラ800以降は通常使ううえで十分な性能を獲得していると思うので
ベンチマーク上でいくら性能が高いとしてもそれがバッテリー持ちを犠牲にしたのであればあまり意味がなくなるのかもしれませんね。(^-^;)

ここ数年デスクトップPCなどのCPUやGPUが
性能の向上もほどほどにより省電力な方向に行っていることを考えるに
スナドラ800程度の性能でいいのでより省電力な方向に行ってほしいです。

Commented by ke-onblog at 2015-06-02 12:54
>もももさん、こんにちわ~

あの重さはズシっときますよね~。5.5インチという大きさがあるので仕方ないと思いつつも、150グラム超えのスマホはもうタブレット感覚じゃないと持ち歩けないな、と思いました^^;

いっそのことズルトラやMate7みたいにさらに一段階大きくて、「ミニタブレット」と考えて手帳ケースに入れて使っている方も多いようですので、5.5インチは中途半端なのかもしれません(笑)

昨日のセールを見ても、やっぱりMate7の完成度の高さは皆さん評価しているのですね。

バッテリー容量も最近は3000mAh台が普通になってきましたが、消費の方をそもそも抑えてくれれば小型化・軽量化にも繋がりますね。物理的にバッテリーを大きくすれば容量が増えるのは当たり前なので、本当にメーカーにはどこまでも省電力・バッテリー長持ちを重視して開発してほしいですね~
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by ke-onblog | 2015-06-02 00:41 | 白ロムコラム | Comments(2)

使い終わったスマホを高く売ったり、安く買ったりして節約します


by モバハン